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多趣味なわたしの多趣旨な日記帳

愛のむきだし

 

 

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クリスチャンの家庭に生まれた男子高校生の本田悠(通称:ユウ、配役:西島隆弘)は、優しい神父の父テツ(渡部篤郎)と2人で幸せな生活を送っていた。幼くして亡くした母親の「いつかマリア様のような人を見つけなさい。」という言葉を忘れずに。

後に、父テツに愛人カオリ(渡辺真起子)ができ、聖職者でありながらもカオリに没落していく。しかしその愛人カオリも去り、ショックのためか父の性格は一変する。ユウはテツから毎日「懺悔」を強要されるが罪を何も思い出せず、父との繋がりを失いたくないがために、しまいに様々な罪作りに励んだ。その中で一つひとつ、父に許されることのないキリストの教えに反する罪があった。それは、女性の股間ばかりを狙う「盗撮」。

ユウはテツにヘンタイと殴られるが、これこそが愛だと感じる。そしてユウは盗撮の様々な技術を身につけるが、ついに父から懺悔を拒否されるに至った。父への執着心を愛と感じ取る感性が、ユウを盗撮のプロに仕上げていくが、それでもユウは全く性欲を感じなかった。

しかし転機が訪れた。ユウが探し続けていた「マリア」との出逢いがあった。その女性は、ユウの目の前で、不良少年たちの大群をカンフーで叩きのめしていた、女子高校生の尾沢洋子(通称:ヨーコ、配役:満島ひかり)。ユウはヨーコに、生まれて初めて恋に落ちた。さらにヨーコも、共に不良少年たちと戦ってくれた、女装していたユウ(通称:サソリ)に恋をした。

2人は初めて恋心を知ったのだった。ユウはヨーコを想うと勃起が止まらない。ヨーコもサソリを想えば胸が痛くなり、初めてオナニーを覚えた。

 

wikipediaから引用

 

こう、ざっと内容だけを読んでみるととんでもないものだけれど、

劇中で満島ひかり演じるヨーコが聖書から抜粋して叫ぶ「愛は憎まず、怒らない」、

「最後に残るのは、愛」という台詞には、監督のアドリブではないにせよ圧巻される。

西島隆弘の演じるユウからのヨーコへの愛は実に高校生の初恋とは思えないほどのものがある。ネタバレしたくないので(ていうか観てほしいのよ!)はしょるけれど、

インチキ宗教に洗脳されてしまったヨーコと浜辺のバスで数週間生活するシーンがある。ヨーコの洗脳を解くためにと、ユウの友人たちがヨーコをムリヤリに監禁させたんだ。そこで食料と水、ローソクの灯りのみで生活するユウとヨーコ。

ヨーコはそりゃ洗脳されていて頭がこんがらがった(放心している)状態であるから食料や水を拒絶する(出来る)のは解せるんだけども、それに従い、ユウはヨーコが何か口に入れるまで飲まず、食わず、寝ずに、ヨーコを見守る。

 

ムリヤリに「目を覚ませ!」というシーンまで至るまでに、この、ただただユウが拘束されたヨーコに、「お腹空いた?」「寒いか?」などと優しく問いかけたり、ただ黙っていたりというシーンが淡々と続く。

二人とも殆ど、八割、んー・・九割、無言だ。台詞ナシなんだけど、

この映画をここで見限ってしまって、「もう飽きた」なんていうひととは、相容れないなぁ。。。

わたしはこのシーンが一番好きなのよ。

浜辺のバスの車内で二人きり、男女だというのに、おまけにユウはヨーコにしか欲情しないカラダになってしまっているのに、ヨーコは身動きひとつ取れやしないのに、ユウはヨーコを襲ったりだとか、んや、指一本触れやしない。

真冬だというのに露出度の高い服装のヨーコ、白いワンピースから白いパンティーがのぞいてる。

普通の男子高校生ならば、絶対に手を出すし、寝ている合間を狙ってオナニーでもするんでないか?

ユウは、違う。

わたしはそこで感動してボロボロ泣いていたのだけれど、元夫に「ここで?!」と驚かれる。

確かに女性から支持される映画ではあるとおもうけれど、カトリック系を齧っている男性の友人に聞いたところ宗教観なども美味く描写されていて面白いとのことだったよ。

まぁ、この映画に関して下世話なことは言いたくないけど、満島ひかりのパンチラがとにかく観放題。いやさ、確かにわかりやすく砕いていえば「パンチラ映画」っていわれちゃうかもしんないけど、これはラブコメだとか純愛の粋をまったく超越した映画だよ。

 

わたしは、もう7回くらい観てるんだけれども、何度観ても泣いちゃう。

ホロリとかじゃなくって、ゲラゲラ笑って観てたのにいきなりしんみりしてきて、じわっとくるんだけどまたゲラゲラ笑ってたら、いきなり号泣!みたいなね、ジェットコースターのような映画です。

 

あとね、ゆらゆら帝国好きなひとは絶対観たほうがよろしいですぞ。

「空洞です」の”空洞”もキーポイントになっている映画だから、絶対に「空洞です」を聴くたび、思い出すはず。

だから、「空洞です」はゆらゆら帝国の終わりだとは思ってない、永遠に語り継がれる物語の始まりだと思ってる。

それはこの映画を観て実感したことなの。


ゆらゆら帝国 『空洞です』 - YouTube